
目が疲れるのはデスクライトのせい?
実は、目の疲れや集中力の低下って、使っている照明と大きく関係しているんです。特に、パソコン作業をする場所やお子さんの勉強机にあるライトが合っていないと、知らないうちに目が酷使されていることも。
ここからは、照明によって目が疲れる原因を解説します。
グレア
夜、車のヘッドライトがまぶしくて一瞬前が見えなくなった...そんな経験はありませんか?それが「グレア」という現象です。強い光で目がくらむような状態を指しますが、デスクライトでも同じことが起こるんです。たとえば、ライトの位置が悪くて直接目に光が入ったり、机やノートに光が反射してチカチカ感じたり...。こうしたまぶしさは、知らないうちに目にストレスを与え、疲れの原因になります。
特に年齢を重ねるとグレアを感じやすくなり、目が元の状態に戻るまで時間がかかるとも言われています。
フリッカー
LED照明では、ライトを目に見えないほどの速さでチカチカと点滅させている方式(ダイナミック点灯)がよく使われています。この方式は省エネで長持ちというメリットがある一方で、脳はそのちらつき(フリッカー)をちゃんと感じ取ってしまうんです。
その結果、「なんだかだるい」「気分が悪くなる」といった不調につながることもあります。
多重影
ノートに文字を書いているとき、ペンや手に影がいくつもできてしまう現象を「多重影」といいます。影が重なると見えづらくなり、目が余計に働こうとして疲れやすくなったり、集中が続かなくなったりする原因になるようです。
デスクライトの位置や角度を工夫すれば影を軽減できる場合もありますが、机の広さによっては難しい場合もあります。

目に優しいデスクライトの選び方
では、目の不快感を減らすためには、どんなデスクライトを選べばいいのでしょうか。ここでは、買うときに気をつけたいチェックポイントをご紹介します。今使っているライトと比べながら、ぜひ読んでみてください。
明るさ
光源の明るさは「ルーメン(lm)」という単位で表され、作業や勉強に使うなら、300〜400ルーメンがちょうどよいとされています。暗いと目を細めたり顔を近づけたりしてしまい、逆に明るすぎてもまぶしくて目が疲れやすくなってしまうのです。
パッケージやネットの商品ページにルーメンが記載されているので、購入前に確認しておきましょう。
照らす範囲
商品によっては「照度分布図」という図が載っていて、ライトがどの範囲を、どのくらいの明るさで照らしているかを示しています。「JIS規格A形」は半径50cmの範囲で150ルクス以上、「AA形」は同じ範囲で250ルクス以上の明るさです。
つまり、AA形のほうがしっかり明るく照らしてくれるので、長時間の勉強やデスクワークに向いています。
色の温度
「昼光色」や「昼白色」「電球色」といった表現を見たことはありませんか?色の温度を表す言葉で、専門的には「ケルビン(K)」という単位で表されます。数値が高いほど光は青白く、低いほどオレンジがかったあたたかい色になります。
デスクライトにおすすめなのは、3,000K〜4,000Kくらいの、オレンジ〜黄みがかったやわらかい光。目への刺激が少なく、集中しやすい色味です。仕事や勉強だけでなく、読書や食事などいろんなシーンで使う場合は「調色」や「調光」機能がついているタイプを選ぶと便利です。
色の見え方
洋服屋さんで試着したときと、外の自然光で見たときでは、服の色の印象が変わりますよね。これは、照明の「演色性」によるものです。光によって物の色がどう見えるかは「平均演色評価数(Ra)」という指標で示され、数値が100に近いほど本来の色に近く見えるとされています。
Ra80〜90程度のデスクライトを選べば色の違和感が少なく、長時間の作業でも疲れにくいです。
多重影対策
影がいくつも重なって見えると、目が無意識にその情報を処理しようとして負担がかかり、集中力が落ちてしまいがち。視覚的なストレスを減らすために、最近では「面発光」や「多重影対策済み」「影ができにくい」といったデスクライトが増えてきました。
光が均一に広がるように設計されているため影ができにくく、手元が見やすくなります。特に文字を書く作業や細かい作業をする方は、グッと快適になるはずです。

まとめ
目が疲れたり、集中しづらくなったりするのは、デスクライトのせいかもしれません。明るさ、色の見え方、影の出方など、ちょっとした光の違いが目に負担をかけて、勉強や仕事の効率を下げてしまうことも...。
もし最近「目が重いな」「なんとなく疲れやすい」と感じるなら、一度デスクライトを見直してみてください。
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