まな板に雑菌が繁殖してるかも
毎日の料理で大活躍するまな板。肉や魚、野菜を切るたびに洗っているから大丈夫...そう思っていませんか？実は、まな板はキッチンの中でも特に雑菌が繁殖しやすい場所のひとつ。特に高温多湿のこれからの季節は、菌が増えやすく、食中毒の原因になることもあるのです。
まな板の表面には、包丁による細かい傷が無数に刻まれていて、その溝に水分や食材のかけらが残りやすくなります。そこが雑菌にとって格好のすみか。洗剤でサッと洗っただけでは落としきれない菌が潜んでいる可能性があります。しっかり洗えていないと、O-157やカンピロバクター、ノロウイルスといった食中毒の原因になることも...。発熱、腹痛、下痢、嘔吐、血便など、つらい症状が出てしまうケースもあり、小さなお子さんや高齢のご家族がいる家庭では注意が必要です。
衛生的に使うためには、毎日の洗浄だけでなく、定期的な消毒や熱湯・漂白剤での殺菌が大切です。さらに、長年使って傷が深くなったり、黒ずみやニオイが気になるようになったら、思い切って買い替えるのもおすすめです。
【素材別】まな板の殺菌方法
まな板は素材によって特徴が違うため、お手入れの仕方も変える必要があります。正しい方法を知らないと、せっかく洗っても意味がなくなってしまうことも...。
ここでは、それぞれの素材に合ったお手入れのコツを、わかりやすくまとめました。
①．木製まな板の場合
木のまな板は自然素材ならではの温かみがあって人気ですが、水分を吸いやすく、カビや黒ずみが発生しやすいのが弱点。
【普段のお手入れ】
- 使い終わったら、できるだけ早く流水で汚れを落とします。
- 食器用洗剤とタワシでしっかりこすり洗いします。スポンジよりも毛足の長いタワシの方が、溝まで届きやすいです。
- 洗った後は熱湯を回しかけて、軽い殺菌をします。漂白剤は木を傷めるので使わないようにしてください。
- しっかり水気を拭き取り、風通しの良いところで立てかけて乾かします。平らに置くとカビの原因になるので注意。
【週に1回の殺菌】
- 熱湯消毒
鍋やポットで沸かした熱湯をまな板全体にまんべんなくかけます。特に肉や魚を切ったあとにおすすめです。水気はしっかり拭き取りましょう。
- 塩や重曹でこすり洗い
週に一度程度、まな板に粗塩や重曹をふりかけて、たわしや布でこすり洗いすると、汚れやニオイの除去に効果的です。
- 酢やアルコールスプレーを使う
食用酢やキッチン用アルコールスプレーを吹きかけて拭き取ることで、手軽に除菌ができます。天然素材なので、食材にも安心です。
もし包丁のキズが気になるようなら、カンナで削る方法もありますが、手間や費用を考えると新しいものに買い替えるほうがよいかもしれません。
②．プラスチック製まな板の場合
プラスチック製のまな板は軽くて扱いやすく、お手入れも簡単なのがうれしいポイント。基本的には、やわらかいスポンジと食器用洗剤で洗えば十分です。食器洗い乾燥機に対応しているタイプも多いので、忙しいときでも清潔を保てます。
ニオイや汚れが気になるときは、漂白剤や除菌スプレーをまな板全体にふきかけ、布巾やキッチンペーパーで包んで30分ほど置いてみてください。少し手間に感じるかもしれませんが、液がすぐに流れず、小さなキズの奥までしっかり浸透してくれるので効果的です。
その後は水で丁寧にすすぎ、しっかり乾かしましょう。まな板同士が重なっていると乾燥しにくく、雑菌が繁殖しやすくなるので要注意！複数枚使っているご家庭では、立てかけたり、隙間をあけて保管するようにしましょう。
③．ゴム製まな板の場合
木製やプラスチック製のまな板が一般的ですが、最近はゴム製のまな板も人気が高まっています。その理由は、なんといっても丈夫で傷がつきにくいこと。木やプラスチックだと包丁の跡が残りやすいですが、ゴムはほどよい弾力があり、深い傷がつきにくいので雑菌が入り込みにくく、衛生的に使えるのが魅力です。
普段のお手入れは、たわしと中性洗剤でこすり洗いするだけでOK。汚れが気になるときは、漂白剤を使って除菌しましょう。なお、ゴムは熱に弱いため、熱湯をかけると変形してしまうことがあります。熱湯消毒をしたい場合は、まな板に「熱湯対応」と書かれているかどうかを必ず確認しましょう。
まな板を買い替えるべきタイミング
まな板の寿命は、素材によって違います。プラスチック製は約2年、木製は6〜7年、ゴム製はなんと10年ほどと言われています。でも、これはあくまで目安。
使う頻度やお手入れによっては、もっと早く傷んでしまいます。
そもそも「いつ買ったか覚えてない...」という方も多いのでは？そんなときは、まな板をよく観察してみてください。
- 漂白しても黒ずみや黄ばみが取れない
- 洗ってもイヤなニオイが残る
- 表面に傷がたくさんある
- 反っている、歪んでいる
- 削れてきて、ポロポロとカスが出る
ひとつでも当てはまるなら、買い替えのサインです。
まとめ
梅雨は湿気が多く、雑菌やカビが繁殖しやすい季節です。まな板の見た目がキレイでも、小さなキズや残った水分が、食中毒を引き起こすかもしれません。
木製・プラスチック製・ゴム製、それぞれに合ったお手入れ方法を知って、清潔に保ちたいです。
もし「洗ってもきれいにならない」「最近ニオイが気になるな...」と感じるようなら、新しいものに交換することをおすすめします。
まな板は、毎日の食事に使う大事な道具。家族の健康を守るために、この記事を参考にしてください。
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