
黄砂とは
「黄砂(こうさ)って、よく聞くけど何なの?砂?」と思っていませんか?黄砂とは、中国のゴビ砂漠やタクラマカン砂漠などから、風に乗って粒子が飛んでくる現象を指します。まずは、黄砂の基本について確認しましょう。
黄砂の飛ぶ時期
天気予報で「今日は黄砂が多いでしょう」と耳にするのは、毎年3月から5月です。この時期は西から東へ吹く「偏西風」が強まり、ゴビ砂漠やタクラマカン砂漠の細かい砂粒を高く舞い上げ、日本列島まで運んできます。
ちなみに、そのまま北太平洋を横断してアメリカ大陸まで届くことも分かっています。
体への悪影響
黄砂には石英や長石・雲母などの鉱物が含まれており、空気中のアンモニウムイオン・硫酸イオン・硝酸イオンも付着すると言われています。とても小さな粒子(0.5µm - 5µm程度)なので、体の中に入り込みやすいのがやっかい。
目や鼻、のどの粘膜に付くと、かゆみ・充血・くしゃみ・イガイガ感などの不快症状が現れ、乾いた咳が続くこともあります。特にぜんそくやアトピー、花粉症などアレルギー体質の人は症状が悪化しやすいため、こまめに掃除したいところです。
【場所別】黄砂の掃除方法
黄砂の粒はとても細かくて固いため、乾いた布でゴシゴシこするのはNG。フローリングや窓ガラス、車のボディなどに傷をつけてしまう原因になります。ここからは、汚れがたまりやすい場所に分けて、おすすめの掃除方法を紹介します。
床・フローリング
フローリングにザラつきがあるなら、黄砂が家の中に入り込んだサインかも。ウェットタイプのフロアシートや、よく絞った濡れ雑巾を用意してください。黄砂を巻き上げないよう、ゆっくり拭いていきましょう。掃除機やほうきは部屋中に黄砂を拡散してしまう可能性があるため、避けたほうがよいです。
玄関
靴の裏や服にくっついた黄砂は、知らないうちに玄関にたまってしまいます。そんなときにおすすめなのが、昔ながらの「濡らした新聞紙」を使う掃除法。新聞紙を軽く濡らしてちぎり、玄関の床にまいてからほうきで掃き集めます。黄砂だけでなく、花粉や泥、砂ぼこりも一緒に絡め取ってくれます。
窓・網戸
窓が黄色っぽく曇っているなら、黄砂かもしれません。濡れ雑巾や掃除用シートを2枚用意して、窓ガラスや網戸をはさむようにして拭きましょう。仕上げに乾いた布で水気を拭き取れば、スッキリきれいになります。この方法なら、網戸を外す手間もなく、力もいらないのでとってもラクです。
カーテン
まずは、カーテンの洗濯表示を確認しましょう。家庭用の洗濯機で洗えるタイプなら、カーテンを折りたたんで洗濯ネットに入れ、「弱水流(または手洗い)」コースで洗ってください。脱水が終わったら、そのままカーテンレールに吊るしてOKです。
洗えない素材のカーテンは、化学モップや掃除機で黄砂を取り除きましょう。特にヒダの部分や裾には汚れがたまりやすいので、丁寧に。カーテンレールの上も意外と汚れているので、ここも一緒に掃除しておきましょう。
ベランダ・バルコニー
ベランダ・バルコニーは雨風にさらされ、黄砂や花粉、排気ガスなど汚れがたまりやすい場所。ベランダ掃除のポイントは、「上から下へ、順番に」です。まずは物干しざおや手すりなどの高い部分から濡れ雑巾やウェットシートで拭いていきましょう。そのあとで、室外機の上や床を水拭きします。
床の汚れがひどいときは、じょうろやペットボトルで軽く水をまいてからデッキブラシなどでこすってください。
車
車を洗う際に注意したいのは、「乾いた布でこすらない」こと。黄砂は粒が硬くて細かいので、そのまま拭くとボディに細かいキズがついてしまいます。そのため、高圧洗浄機やホースでたっぷり水をかけながら優しく洗ってあげましょう。車の屋根から順に、窓ガラス→ボンネット→ドアと水をかけると効率的です。
おすすめしたいのが、ワックス成分入りのカーシャンプー。洗車とワックスが一度にできるので、手間をかけずにツヤ出し&汚れ防止ができます。
まとめ
今回は、黄砂のピークが過ぎた今こそやっておきたい、お掃除方法をご紹介しました。黄砂は目に見えにくいけれど、気づかないうちに窓や床、カーテンなどあちこちにたまっていて、放っておくと見た目も健康面もちょっと心配な存在。
でも、場所ごとにちょっとしたコツを知っていれば、簡単にキレイにできるんです。気になる場所から少しずつ始めて、黄砂をリセットしてみませんか?
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