
小学生の子に鍵を持たせるのは早い?
セイバンの調査によると、子どもに「常に鍵を持たせている」家庭は36%、「ときどき持たせている」家庭は11%でした。つまり、約半数が何らかの形で鍵を持たせていることになります。
では、いつから持たせているのでしょうか?最も多かったのが「小学校1年生から(60%)」。2年生が13%、3年生が17%、4年生が10%という結果でした。とはいえ、年齢だけで判断するのは難しいところ。大切なのは、「うちの子が今、鍵をちゃんと扱えそうか?」という目線で考えることです。
やりがちだけど危険!鍵の持たせ方
子どもに鍵を持たせるなら、どうやって持たせるかも大事なポイントです。「ランドセルに入れておく」「首から下げる」「ベルトループに付ける」を思い浮かべる方は多いはず。でも実は、どれもちょっとした落とし穴があるんです。
ランドセルに入れる
「とりあえずランドセルに入れておけばいいか」と思うかもしれません。しかし、ランドセルの中は教科書やノートでいっぱい。出し入れの際に鍵がポロッと落ちてしまい、紛失してしまうケースも少なくありません。「さっき入れたはずなのに、ない!」と焦る子どもの姿、想像できます。
そんな時に便利なのが、リール付きキーケースです。ランドセルの内側や金具部分に取り付ければ、スッと引き出して使えて、使い終われば元の位置に自動で戻ってくれます。そのまま持ち運ぶよりも紛失のリスクがぐっと減ります。
首からぶら下げる
ネックストラップで鍵を首から下げておけば、すぐに使えるし出し入れの手間もなくて便利そうですよね。ですが、公園で遊んでいるときや走り回っているときにストラップが遊具や木の枝に引っかかってしまい、首が締まる事故につながるかもしれません。
また、胸元にぶら下がっている鍵は、周囲からも丸見え。「この子はひとりで留守番してるのか」と、不審者に狙われるリスクもあります。どうしても首から下げたい場合は「安全設計のストラップ(一定以上の力が加わると外れるタイプ)を選ぶ」「上着や肌着の下に隠す」などの工夫が必要です。
ベルトループに取り付ける
ズボンのベルトループにカラビナで鍵をつける方法も、よく見かけるスタイルですよね。「取り出しやすいし、ランドセルの中で迷子になる心配もない」と思うかもしれませんが、実はこれも注意が必要です。例えば体操服に着替えるときやトイレでズボンを上げ下げするとき、鍵が外れて落ちても、本人が気づかないこともあります。
もしベルトループを使うなら、カラビナタイプよりもケース(ポーチ)の方が安心です。しっかり固定できるうえ、存在感があるので「ちゃんとついているかな?」とこまめに確認するクセもつきやすくなります。

子どもに鍵を持たせない「スマートロック」はいかが?
「鍵を持たせたいけど、やっぱり不安...」と感じる方には、スマートロックがおすすめです。スマートロックは電子技術を使って玄関の施錠・開錠ができる仕組みです。鍵を失くすリスクが減るだけでなく、防犯面も強化できるのが魅力。
ここからは3種類のスマートロックを紹介しますので、お子さんに合いそうなものを探してみてください。
ICカードをかざすタイプ
玄関のドアにICカードをタッチするだけで鍵が開くタイプです。すでにSuicaやPASMOなどの交通系ICカードを使っているお子さんなら、すぐ慣れてくれるはず。カードはお財布やカードケースにしまっておけば失くしにくく、ランドセルに直接入れるよりも管理がしやすいというメリットも。
また、ドライバー1本で取り付けられるタイプも多く(工事不要)、本体価格はおよそ4万円と比較的リーズナブルなのも嬉しいポイントです。
暗証番号を入力するタイプ
暗証番号(パスコード)を入力するタイプです。鍵やカードを持ち歩く必要がないので、失くしたり落としたりする心配がありません。番号はお子さんが覚えやすい数字、語呂合わせなどに設定すれば、「忘れちゃった...」と戸惑うことも少ないでしょう。
しかも、今回紹介する3タイプの中では最もコストを抑えやすく、本体価格の目安は1~2万円。手軽に始めたい方はぜひ検討してみてください。
指紋や顔で認証するタイプ
鍵もカードも暗証番号も不要で、指先をタッチしたり顔を向けるだけで玄関が開くタイプです。最大のメリットは、他人が簡単に開けられないこと。指紋や顔は一人ひとり違うのでなりすましが難しく、物理的な鍵を使っての侵入も回避できます。
ただし、多くの場合、ドア本体の交換が必要となり、費用は20万〜40万円と高額。「それでもセキュリティを最優先したい」というご家庭にはとてもおすすめです。

まとめ
お子さんが小学校に入学したなら、鍵を渡してもいいかもしれません。ただ、持たせ方によっては危険もありますので、注意が必要です。
鍵の紛失や悪用のリスクをゼロに近づけたいなら、スマートロックを推奨します。この記事を参考に、「うちにはどの方法が合っているかな?」と家族で話し合ってみてください。
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