
「ペアレンタルコントロール」とは
「ペアレンタル」というのは「親の」や「保護者としての」という意味。そして「コントロール」は「制御する」「見守る」といった意味があります。つまり、「ペアレンタルコントロール」とは、親が子どものスマホやパソコンの使い方を見守り、必要に応じて制限をかける仕組みのことなんです。
まずは、ペアレンタルコントロールの基本を確認しましょう。
機能を制限し、トラブル回避
子どもに「スマホは使いすぎないでね」「知らない人とは話しちゃダメだよ」と注意しても、ついつい夢中になってしまって、言うことを聞いてくれない...というのはよくある話。
- ゲームアプリに課金していて、高額な請求がきた
- 夜遅くまでスマホを見ていて、朝なかなか起きられない
- 名前や住所など、個人情報をうっかり教えてしまった
- SNSや出会い系サイトで知り合った人と、実際に会ってしまった
でも、ペアレンタルコントロールを使えば、こういったトラブルを事前に防ぐことができます。
ペアレンタルコントロールでできること
では、実際にペアレンタルコントロールでどんなことができるのでしょうか?大きく分けて、3つあります。
- 年齢制限:暴力的なゲームや過激な動画など、子どもの年齢にふさわしくないコンテンツをブロック
- 時間制限:「夜9時以降は使えないようにする」「平日は1日1時間まで」など
- 購入制限:アプリの課金やネットショッピングの利用を、保護者の承認なしにはできないようする
18歳未満はフィルタリングが義務
フィルタリングは、有害なサイトをブロックしてくれる機能です。名前は聞いたことがあっても、「なんだか設定がめんどくさそう...」とか、「うちの子は大丈夫」と、つい後回しにしてしまっていませんか?
でも実は、スマホの契約者が18歳未満の場合、このフィルタリングは法律で義務づけられているのです。スマホを購入するときにも、販売店や通信会社が「フィルタリングを設定してくださいね」と案内してくれるはずです。「うちの子に限って」は通用しません。スマホを渡すときは、必ずフィルタリングを設定して、安全なネット環境を整えてあげましょう。

ペアレンタルコントロールの設定方法
ここからは、実際にどうやってペアレンタルコントロールを設定すればいいのかを紹介します。
iPhoneの場合
iPhoneには「スクリーンタイム」という機能があり、「アプリへの課金を防止する」「不適切なコンテンツを再生しない」といった設定が可能です。
- 子どものiPhoneから「設定」を開く
- 「スクリーンタイム」をタップ
- 「コンテンツとプライバシーの制限」をタップ
- トグルスイッチをタップ(オンにする)
- 必要な項目を設定する
参照:お子様のiPhoneやiPadでペアレンタルコントロールを使う - Apple サポート (日本)

Androidの場合
Androidの「ファミリーリンク」は機能を制限できるだけでなく、スマホの利用状況や現在地まで確認することができます。必要なのは、保護者とお子さん、それぞれのGoogleアカウントです。お子さんが13歳未満の場合は、保護者がアカウントを作成することになっています。その際、保護者のアカウントにリンクし、ファミリーリンクの設定をします。
13歳以上であれば、自分でアカウントを作成可能ですし、すでに持っているアカウントも使えます。スマホの「設定」アプリから「Digital Wellbeingと保護者による使用制限」を開き、保護者アカウントを連携、親と一緒に設定を行います。
詳しくはAndroid 公式サイトをご覧ください。

Windowsの場合
Windowsパソコンでは、「Family Safety(ファミリー セーフティ)」という機能を利用します。
- 保護者のMicrosoftアカウントでパソコンにログイン
- 「設定」→「アカウント」→「家族とその他のユーザー」をクリックする
- 子どものアカウントを追加または作成
- 「オンラインで家族の設定を管理」をクリック(専用ページにアクセス)
このページから、使用時間や利用制限、支出上限の設定などもできます。
参照:Windows で Family Safety を設定する方法 - Microsoft atLife

まとめ
子どもにスマホやパソコンを持たせるのは、成長の証でもあり、不安を感じる瞬間でもあります。そんなときは「ペアレンタルコントロール」という仕組みを使うことで、子どもをしっかりと見守ることができます。
iPhone、Android、Windowsにはそれぞれ機能制限が用意されていて、設定も意外と簡単です。お子さんと話し合いながら、ルールを決めてみてください。
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