リフォームの基礎知識と費用の相場
中古マンションのリフォーム費用の相場中古マンションのリフォーム費用の目安は?メリット・デメリットや注意すべきポイントを解説中古マンションのリフォーム費用の相場
このコラムのポイント
- 中古マンションにおけるフルリフォーム費用は、築年数が進むほど、想定される工事範囲が広がり、高くなる傾向にある
- 築年数が進んだ物件では、水回りや給排水管、下地の状態まで調べて工事範囲を決める
- 管理規約と建物の管理状況を購入前に把握し、物件購入費用とリフォーム費用の総額で資金計画を立てる
中古マンションを購入し、自分たちの暮らしに合う住まいへ整えたいと考えても、物件購入費用とリフォーム費用を合わせた総額が分からず、不安になる方もいるでしょう。
リフォーム費用は築年数だけで決まりません。施工面積や設備のグレードに加え、配管・下地の状態、間取り変更の範囲、管理規約で認められる工事によって変わります。
この記事では、築年数別・工事内容別の費用目安をはじめ、中古マンションをリフォームするメリット・デメリット、工事の手順や注意点を解説します。
中古マンションのリフォーム費用の相場
中古マンションのリフォーム費用は、築年数が進むほど、水回りや配管、間取りまで工事が広がっていき、高くなっていく傾向があります。詳しく見ていきましょう。
築10年未満の中古マンションリフォーム
築10年未満の費用相場は30万~200万円
【主なリフォーム内容】
部屋のハウスクリーニング / 畳の表替え / 傷んだ壁紙の張り替え / 一部設備の交換
築10年未満の中古マンションでは、主に部屋のクリーニングや畳の表替えなどの気軽なメンテナンスを行います。畳の表替えとは、畳床はそのまま使用し、表面の畳表を新しいものに交換することです。こうしたお手入れによって和室の畳を長く使い続けられます。このほかにも、内装の状態によっては壁紙を張り替えることがあります。
築10~15年の中古マンションリフォーム
築10~15年の費用相場は300万~600万円
【主なリフォーム内容】
壁紙の張り替え / 便器の交換 / 畳表の交換 / 給湯器の交換 / 洗面台の交換
一般的に、壁紙は経年による変色や汚れが発生するため、10年程度が張り替えの目安とされています。また、給湯器や洗面台といった設備の耐用年数は10~15年程度とされているため、このタイミングで設備の交換を実施すると良いでしょう。
築15~20年の中古マンションリフォーム
築15~20年の費用相場は400万~1,000万円
【主なリフォーム内容】
キッチンや浴室など水回り設備の交換 / トイレや洗面台の交換 / クロスやフローリングの張り替え
/ 給湯器の交換
築15~20年になると、多くの設備のダメージが目立ち始めます。故障などのトラブルを避けるためにも、リフォームによって設備交換を検討することをおすすめします。目安として新築から15~20年が経過すると、新たな機能を搭載した設備が販売されるため、利便性がさらに高まるでしょう。
築20〜30年のリフォーム
築20~30年の費用相場は450万~1,200万円
【主なリフォーム内容】
水回り設備の一式交換 / 専有部分の給排水管の更新 / クロスやフローリングの全面的な張り替え / LDKの拡張などの間取り変更 / 収納や断熱性能の改善
築20年以上になると、住まいの見えない箇所が傷んできて、しだいにトラブルが起こり始めます。水道管や排水管の経年劣化により、水漏れや配管の詰まりが発生するおそれがあるため、キッチン・お風呂・洗面室などでは注意が必要です。また、リフォームをすると時代のトレンドを反映した間取りや内装に変更できるため、家族が過ごすリビングをおしゃれな空間に仕上げられるのも魅力です。
築40年以上のリフォーム
築40年以上の費用相場は700万~1,500万円
【築40年以上のフォームの主な内容】
内装や水回りを解体するスケルトンリフォーム / 専有部分の給排水管や電気設備の更新 / 断熱材や内窓、床下地の改修 / 間取りや生活動線の再構成
築40年以上になると、内装をすべて解体して作り直す大規模なリフォームを行うケースがあります。施工業者に相談してリフォームの計画を立てる際は、現状の内装や設備に故障や破損している箇所がないか事前に確認して、着実に改善を実現しましょう。
なお、ここで紹介した費用相場はあくまでひとつの目安であり、リフォームする面積や設備のグレード、間取り変更の規模などによっては、さらに費用がかかることもあります。
【工事内容別】中古マンションのリフォーム費用の相場
中古マンションのリフォーム費用は、設備のグレードや施工面積、間取り・配管の変更有無によって違います。予算を立てる際は、工事内容ごとの相場とマンションの管理規約をあわせて確認しましょう。主な工事は次のとおりです。
| 工事内容 | 2026年時点の費用目安 |
| キッチン | 約100万~600万円 |
| 浴室 | 約100万~300万円 |
| トイレ | 約30万~120万円 |
| 洗面所 | 約30万~150万円 |
| クロス(壁・天井) | 2LDKや3LDKの間取り全体で約30万~70万円 |
| 床 | 8畳で約10万~30万円 |
キッチンのリフォーム
キッチンのリフォーム費用は、約100万~600万円が目安です。キッチン本体やレンジフードの交換、レイアウトの変更などを行います。
費用に大きく影響するのは、レイアウト変更の有無です。壁付けキッチンから対面式キッチンへ変更する場合や、I型からL型へ変更する場合は、給排水管や換気ダクト、電気配線などの工事が加わるため、費用が高くなります。
浴室のリフォーム
ユニットバスの交換を中心とした浴室リフォームには、約100万~300万円かかるのが一般的です。費用はユニットバスのサイズやグレード、断熱性能、浴室乾燥機の有無によって変わります。
既存の梁や配管によって設置できるサイズが限られるため、現地調査で施工条件を確認してもらいましょう。
トイレのリフォーム
トイレのリフォーム費用は、約30万~120万円が目安です。便器の交換に加え、床材や壁紙の張り替え、手洗い場の設置などを行います。
便器の本体価格は、タンクの有無や機能によって変わります。タンクレストイレには手洗いが付いていないため、新たに手洗い場を設置する場合は、給排水工事を含む追加費用も見込んでおきましょう。
洗面所のリフォーム
洗面化粧台や内装を新しくする場合は、約30万~150万円が費用の目安です。洗面化粧台のサイズやグレード、収納量によって金額が変わります。
リフォーム費用に差が出る可能性があるのは、洗面台のグレードです。デザインが優れたものや機能性が高いものほど、設備の価格が高くなります。洗面台の選び方次第で収納力がアップしたり、日常生活での利便性が高まったりするため、慎重に選ぶと良いでしょう。
クロスのリフォーム
2LDKや3LDKのマンションで壁・天井のクロスを張り替えると、約30万~70万円かかります。施工面積のほか、クロスのグレードや下地補修の有無も費用を左右します。
クロス(壁紙)を張り替える内装リフォームには、空間に清潔感をもたらしたり、部屋の雰囲気を変えたりできるメリットがあります。こだわりのおしゃれなクロスを見つけて、リフォームで住まいのテイストを心機一転してはいかがでしょうか。
床のリフォーム
マンションの床リフォームでは、8畳で約10万~30万円程度の費用がかかります。既存の床へ新しい床材を重ねるか、撤去して張り替えるかによっても変動します。
フローリングは代表的な床材の一つで、リフォームの工法には「張り替え工法」や「重ね張り工法」などの種類があります。張り替え工法では、古い床材を撤去してから新しい床材を張るのが特徴です。それに対して、重ね張り工法では古い床材の上から新しい床材を張るので、費用を抑えやすくなります。
中古マンションをリフォームするメリット
中古マンションをリフォームする主なメリットは、次の4つです。
・新築より購入費用を抑えられる場合がある
・駅近や都心部まで物件候補を広げられる
・間取りや内装を暮らしに合わせて整えられる
・購入前に住戸と周辺環境を確かめられる
改修できる範囲は建物の状態や管理規約によって異なります。物件価格と工事費用を合わせ、希望する暮らしを実現できるか検討してみましょう。
新築マンションの購入と比較してコストを抑えられる場合がある
中古マンションを選ぶメリットは、住まいにかける予算を物件購入とリフォームへ振り分けられることです。同じエリアや広さの新築マンションより物件価格を抑えられれば、その分をキッチンや浴室、内装など、自分たちが重視する工事へ充てられます。
ただし、中古マンションなら必ず総額が安くなるとは限りません。専有部分の配管や下地に劣化があれば、設備交換とあわせて補修工事が必要です。不動産仲介手数料や登記、ローンに関する費用、仮住まいの費用も含め、購入から入居までにかかる金額を新築マンションと比べましょう。
住むエリアの選択肢が増える
通勤・通学の利便性を優先するなら、中古マンションまで対象を広げると、住みたいエリアで物件を探せる可能性が高まります。新築マンションの供給が少ない駅近や都心部でも、すでに建っている中古物件であれば候補に加えられるためです。
中古マンションのリフォームでは、まず住む場所を決め、その後に室内の設備・内装を整えるのがおすすめです。最初から立地と内装の両方が希望に合う物件を探し続ける必要がなくなります。
自分好みの住まいにアレンジしやすい
既存の住戸を生かしながら、家族構成や生活の流れに合う室内にアレンジできるのもメリットです。例えば、使っていない個室をLDKへ取り込む、収納の位置を家事動線に合わせる、キッチンや建具のデザインを統一するといった変更が考えられます。
一方、すべての壁や設備を自由に動かせるわけではありません。構造壁や共用部分は変更できず、床材や配管工事などに管理規約の制限が設けられている場合もあります。購入前に図面と管理規約をリフォーム会社へ共有し、希望する間取りや設備のうち、どこまで実現できるかを具体化しておきましょう。
購入の前に物件を確認してから判断できる
中古マンションは完成済みの住戸を内見できるため、日当たりや騒音、周辺環境を購入前に確かめられます。昼と夜では交通量や街の雰囲気が変わるため、時間帯を変えて訪れると、入居後の暮らしを具体的に想像できるでしょう。
中古マンションをリフォームするデメリット
中古マンションのリフォームには、次のようなデメリットがあります。
・購入から入居までに時間がかかる
・電気容量によって使える家電が限られる
・断熱・防音工事に追加費用がかかる
・建物の状態によって希望する工事ができない
いずれも入居までの工程や設備の条件、管理規約、建物の状態を購入前に調べれば、計画の変更や想定外の費用に備えられます。詳しく見ていきましょう。
入居までに時間がかかりやすい
中古マンションを購入してリフォームする際、物件の購入後すぐに入居できるとは限りません。工事内容の検討から見積もり、工事会社の選定、施工まで複数の工程があるためです。とくにフルリフォームなどは、工事範囲に応じて完成までの期間が長くなります。
入居時期を決める際は、工事期間だけで考えず、プランの作成や見積もり、工事会社の選定にかかる期間も含めましょう。各工程の予定をリフォーム会社と整理し、現在の住居の解約や引っ越しは、余裕を持たせた完成予定日に合わせて進めます。
一部の家電が使えない可能性がある
築年数が古いマンションでは、住戸の電気契約容量が小さく、希望する家電を使えない可能性があります。IHクッキングヒーターなどの200V機器に対応していなかったり、分電盤の容量が足りず、交換や配線工事が必要になったりするケースもあります。
使用したい家電や住宅設備が決まったら、リフォーム前に必要な電圧と消費電力を施工会社へ伝えましょう。そのうえで、分電盤の容量や配線状況を電気工事会社に調べてもらえば、設備を購入したあとに設置できない事態を防げます。
断熱性・防音性が低い場合がある
築年数が古いマンションは、建築当時の基準や使われている建材によって、現在のマンションより断熱性や防音性が低い傾向にあります。外気の影響を受けて室内が寒くなったり、周囲の生活音が伝わったりする可能性も考えておくべきです。
断熱材や内窓、遮音性のある床材などで改善できることはありますが、工事を追加する分だけ費用も増えます。購入前に改修できる範囲を調べ、必要な断熱・防音工事を当初の予算へ含めておきましょう。
建物自体の老朽化のリスクがある
建物の老朽化が進んでいると、希望する間取りや設備を実現できないことがあります。配管の位置や状態、建物を支える躯体などの制約によって、水回りを移動できる範囲や、撤去できる壁が限られるためです。
物件を購入する前に、希望する間取りや設備をリフォーム会社へ伝え、図面と現地の状態を見てもらいましょう。
中古マンションのリフォームの流れ
中古マンションのリフォームは、理想の暮らしを整理し、情報収集、資金計画、会社選び、契約、工事へと順番に進めます。全体の流れを把握し、各段階で必要な準備を進めれば、予算超過や工事トラブルを事前に防ぎやすくなります。
主な流れは次のとおりです。
・リフォームの目的や理想を整理する
・施工事例を調べてイメージを固める
・予算や資金計画を立てる
・複数のリフォーム会社を比較する
・プランを確定して契約する
・着工から引き渡しまで確認する
Step1. リフォームの目的や理想を明確にする
まずは、リフォーム後にどのような暮らしを実現したいのかを明確にします。「家事動線を短くしたい」「LDKを広げたい」「設備を新しくしたい」など、現在の住まいに感じている不満と希望を書き出しましょう。
目的がはっきりすると、予算配分の優先順位や工事内容の方向性を決めやすくなります。希望を「必ず実現したい」「予算に余裕があれば実現したい」「優先度が低い」などに分けておくとスムーズです。
Step2. 情報収集して具体的なイメージを固める
リフォーム会社のWebサイトやショールームを活用し、希望する間取りや設備、内装材、色などを具体化します。
施工事例を見る際は、デザインだけでなく、施工面積、築年数、間取り、工事費用、工期も確認しましょう。複数の会社の事例を見比べておくと、各社の得意分野や特徴がわかり、リフォーム会社を選ぶ際の参考になります。
Step3. 費用相場から予算や資金計画を立てる
希望する工事内容の費用相場を調べ、予算の上限と資金計画を早めに整理します。物件価格や工事費、仲介手数料、登記費用、ローン諸費用、引っ越し代、仮住まい費、家具・家電の購入費などを含めて「総額」を確認しましょう。
中古マンションにおいては、解体後に配管や下地の劣化が見つかり、追加工事が必要になる場合があります。工事費を使い切らず、予備費も確保しておくと安心です。
補助金を利用する場合、この段階で対象工事や申請方法を調べます。リフォームローンは、通常の住宅ローンより金利が高くなる傾向があるため、借入額や返済期間も含めて金融機関へ相談しましょう。
Step4. リフォーム会社を選んで見積もりを依頼する
マンションリフォームの実績が豊富な2~3社へ、同じ要望を伝えて見積もりを依頼します。条件をそろえて複数社を比較すると、施工内容や価格の違いを判断しやすくなります。
価格だけでなく、次の項目も確認しましょう。
・マンションリフォームの施工実績
・管理規約や工事申請への対応
・配管や構造上の制約に関する説明
・見積もりの内訳と追加工事の条件
・保証やアフターサービス
自身の要望に近い施工事例があるかも確認し、会社が得意とする工事や提案の特徴を把握しておきます。
Step5. プランを確定して契約する
リフォームを任せる会社が決まったら、間取りや設備、内装材などの具体的なプランを固めます。マンションの管理規約を確認し、使用できる床材や工事方法、作業時間などのルールに沿って計画しましょう。
現地調査では、壁の構造や床下、給排水管、分電盤、換気経路などを調べます。調査結果を踏まえることで、変更できる範囲や必要な工事が明確になります。
Step6. 着工から引き渡し
契約後は、管理組合へ必要な届出を行い、承認を得てから工事を始めます。無断で着工すると管理組合や近隣住民とのトラブルにつながるため、申請期限や必要書類を事前に確認しましょう。
フルリフォームの場合、着工から引き渡しまでの期間は約1~3カ月が目安です。ただし、工事範囲や資材の納期、解体後に判明した劣化状況によって変動します。
また、着工前には、左右や上下階などの近隣住民へ挨拶を行います。管理組合への届出や近隣挨拶はリフォーム会社が代行する場合もあるため、対応範囲を確認してください。
そして引き渡し時に、設備の動作、建具の開閉、傷や汚れ、契約どおりに施工されているかを確認します。保証書や取扱説明書も受け取り、不具合があれば写真を撮って、書面で施工会社へ伝えましょう。
中古マンションのリフォーム費用を安く抑えるコツ
中古マンションのリフォーム費用を抑えるには、工事の優先順位を決め、設備や内装材のグレードにメリハリをつけることが大切です。減税・補助金も活用できますが、対象工事や申請時期、併用条件は制度ごとに異なります。
・優先度の高い施工内容に絞る
・資材や設備の選び方を工夫する
・補助金・助成金・減税制度を利用する
優先度の高い施工内容に絞る
予算の範囲内でリフォームを仕上げるためには、優先順位の高い施工内容に絞って工事すると良いでしょう。どうしても譲れない工事内容を見極めることで、費用を抑えるべき点と投資すべき点を明確に判断しやすくなります。まずはリフォーム予算の上限を設定した上で、工事を削れる箇所がないか、リフォーム業者の見積もりを踏まえてコストを見直すことが重要です。
資材の費用を抑える
リフォーム費用は施工に使う素材や設備の選択肢によって金額に大きな差が出ます。そのため、リーズナブルな素材を採用したり、設備のグレードを下げたりしてコストダウンを図るのも有効です。例えば設備の場合、スタンダードモデルなど、シンプルな機能のグレードの製品を選ぶことで、価格を抑えられる可能性があります。不要なオプションを省いて必要な機能だけに絞るなど、素材や設備の選び方も意識してみましょう。
補助金や助成金、減税制度を利用する
中古マンションのリフォームに利用できる主な税制特例
中古マンションをリフォームする際、減税の対象に該当すると、支払う税金の一部が減免されます。負担が軽減されることで、結果として費用面のメリットが得られるため、ぜひ利用できる減税制度を確認しておきましょう。具体的には、以下の制度が挙げられます。
【減税制度の例】
・リフォーム促進税制・住宅ローン減税・住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置
【参考】国土交通省「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置」
中古マンションのリフォームに使える主な補助金
省エネや介護などの目的で中古マンションをリフォームする場合は、国の補助金制度を利用できる可能性があります。特定の条件を満たすケースではリフォーム費用が軽減されるため、ぜひチェックしておきましょう。なお、補助金制度は状況に応じて終了することがあるため、最新情報をご確認ください。
なお、2026年の補助金についての詳細は、以下をご参照ください。
https://www.lixil.co.jp/shoenehojokin/2026
【国の補助金制度の例】
・住宅省エネ2026キャンペーン(みらいエコ住宅2026事業、先進的窓リノベ2026事業、給湯省エネ2026事業)
・子育て支援型共同住宅推進事業・介護保険における住宅改修
【参考】国土交通省、経済産業省、環境省「住宅省エネ2026キャンペーンについて」
地方自治体の補助金制度
リフォームで使える補助金制度の中には、国のほかに地方自治体が独自に展開しているものも存在します。自治体によって制度の内容が異なるため、ぜひお住まいの自治体の情報を調べてみてください。一般社団法人住宅リフォーム推進協議会の運営する「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」で検索できます。
【参考】一般社団法人住宅リフォーム推進協議会「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」
中古マンションのリフォームで注意すべきポイント
中古マンションのリフォームでは、以下の点に注意が必要です。
・管理規約で認められる工事範囲
・構造や配管によるプランの制約
・解体後に判明する追加工事
・近隣住民への騒音・粉じん対策
・将来の売却を見据えた間取り
・マンション工事に詳しい会社選び
購入前から条件を一つずつ整理し、実現できる工事と必要な費用を把握しておきましょう。
管理規約による制限を事前に確認する
専有部分のリフォームであっても、工事内容を自由に決められるとは限りません。マンションの管理規約には、床材に求められる遮音性能、設備を更新できる範囲、水回りの移動、工事を行える曜日や時間帯などが定められています。
希望する工事が規約に合わないと、プランの変更や工事申請のやり直しが必要になります。物件の購入前またはプランを固める前に、希望する間取りや設備を管理会社へ伝え、工事できる範囲と申請手続きを尋ねておきましょう。
構造上の制約で希望のプランにできない可能性がある
建物の構造によっては、希望する間取り変更や水回りの移動ができない場合があります。建物を支える耐力壁は撤去できず、キッチンや浴室の移動範囲も、既存配管の位置や排水に必要な勾配によって決まるためです。
構造や配管の条件は、室内を内見しただけでは把握できません。購入を決める前にリフォーム会社へ希望するプランを伝え、図面と現地の両方を調べてもらいましょう。
想定外の追加工事・費用が発生することがある
工事を始めてから、古い給排水管や断熱材の不足などが見つかり、補修工事が追加されるケースがあります。壁や床に隠れた部分は内見だけでは状態を把握できないため、当初の見積額を超える可能性があります。
購入前に住宅診断を依頼できる場合は、配管や下地など住戸内で調べられる範囲を見てもらいましょう。診断ですべてを把握できないときは、解体後に追加工事が必要になったときの見積もり方法や承認手順を、契約前にリフォーム会社と決めておきます。
近隣住民への配慮を徹底する
マンションは上下階や両隣に住戸が接しているため、工事中の騒音や振動、粉じんが近隣トラブルにつながる可能性があります。資材の搬入時にエレベーターや廊下を傷つければ、共用部分を利用する住民にも影響します。
管理組合への届出を規約に沿って行い、施工会社が挨拶する住戸と時期を事前に決めておきましょう。騒音や振動の影響が大きい住戸には、施主からも工事内容と期間を伝えます。
将来の資産価値への影響も考慮する
家族の暮らしに合わせて間取りや設備を変更できる点は、中古マンションをリフォームする魅力です。ただし、個室を減らして一つの広い空間にしたり、用途が限られる設備を設置したりすると、将来売却する際に購入を検討する人が限られる可能性があります。
将来の売却も考える場合は、そのエリアで求められている部屋数や間取りを不動産会社に聞いてみてください。家族に必要なリフォームを優先しつつ、個室へ戻せる間取りにするなど、次に住む人も変更できる余地を残しておくことがポイントです。
信頼できるリフォーム会社を選ぶ
マンションのリフォームには、管理規約や構造上の制約を踏まえて工事を組み立てる知識が求められます。さらに戸建て住宅の施工実績だけで依頼先を決めると、管理組合への申請や共用部分の扱いで問題が生じる可能性があります。
会社を選ぶ際は、マンションリフォームの施工実績に加え、現地調査の内容を尋ねましょう。図面と現地の状況を照らし合わせ、配管など目に触れない部分まで説明できるかがポイントです。
中古マンションのリフォームでよくある質問
最後に、中古マンションのリフォームに関するよくある質問と、その回答をご紹介します。マンションリフォームを検討されている方は、疑問や不安の解消にお役立てください。
中古マンションの住宅ローンが残っていても、リフォームローンは利用できる?
住宅ローンが残っている場合でも、金融機関の審査や商品条件を満たせば、リフォームローンを借りることは可能です。既存の住宅ローンを返済しながら別途リフォームローンを借りる方法のほか、住宅ローンを借り換える際に、同時にリフォーム費用も合わせて借り入れる方法もあります。どの方法を利用できるかは、住宅ローンの残高や年収、リフォーム費用、金融機関の商品内容などによって異なります。利用条件や詳しいサービス内容は各金融機関でご確認ください。
中古マンションはリフォームせずに住める?
中古物件であっても、築年数が浅く状態の良いマンションであれば、リフォームなしでそのまま住める可能性があります。一方、築年数が経過して設備機器の老朽化が進んでいる場合は、水回り配管の水漏れなどのトラブルが懸念されるため、入居前にリフォームするのが望ましいでしょう。内装リフォームだけでなく、必要に応じて水回り設備も含めた全面リフォームをご検討ください。
中古マンションのリフォームで最低限やるべき箇所はどこ?
中古マンションの工事では、現時点で破損や故障が見られる箇所、劣化している箇所などは最低限リフォームしたほうが安心です。具体的には、「建て付け不良でドアが開きにくい」「換気扇が動かない」といった箇所があれば工事を検討すると良いでしょう。こうした優先順位が高い箇所をチェックして、予算とリフォーム会社の見積もりを照らし合わせて判断することをおすすめします。
中古マンションのリフォームでよくある失敗は?
中古マンションのリフォームでの注意点は、事前に物件の管理規約と工事内容を十分に確認しておくことです。マンションでリフォーム可能なのは専有部分のみで、基本的に玄関ドアや窓などの共用部分はリフォームが不可となります。また、マンションの構造にも注意が必要です。例えば壁式構造のマンションの場合、間取りを変更できません。管理規約や構造の把握不足による失敗にご注意ください。
中古マンションのフルリフォームにかかる費用はどのくらい?
予算200万円前後では、キッチンまたは浴室の交換をはじめ、トイレや洗面台、壁紙の張り替えなどを組み合わせる部分リフォームが現実的です。水回り設備を複数交換する場合は、設備のグレードや配管工事の範囲によって200万円を超えることがあります。優先順位に応じて、工事箇所を検討しましょう。
リフォーム費用を少しでも安く抑える方法は?
間取りや水回りの位置を維持し、既存の建具や設備で使える部分を残すと、解体や配管工事の範囲を抑えられます。設備や内装材は必要以上にグレードを上げず、優先する箇所へ予算を配分してください。
そのうえで、複数のリフォーム会社へ同じ工事内容で見積もりを依頼し、設備代、施工費、設計料、諸経費を含む総額で比べましょう。
中古マンションのリフォームで使える2026年の補助金制度には何がある?
2026年の主な制度には、みらいエコ住宅2026事業、先進的窓リノベ2026事業、給湯省エネ2026事業などがあります。断熱改修、高断熱窓への交換、高効率給湯器の設置などが対象で、制度ごとに要件が定められています。
申請手続きは住宅事業者が行い、予算上限に達すると受付が終了します。工事内容を決める段階で施工会社へ利用希望を伝えてください。
なお、2026年度の補助金についての詳細は、以下をご参照ください。
https://www.lixil.co.jp/shoenehojokin/2026
中古マンションのリフォーム費用を物件購入前から把握しましょう
中古マンションの購入では、物件価格の安さだけで予算を判断できません。購入時の費用に加え、配管や下地の補修、設備交換、管理規約に合わせた工事まで含めた金額が、入居までに必要な総額です。
予算内で希望する住まいを実現するには、購入候補の段階で工事の優先順位を決め、リフォーム費用の目安を把握しておく必要があります。まずは、LIXILリフォームショップの店舗検索からお近くの加盟店を探し、物件の状態や希望するプランについて相談してみてください。