施工例Ⅰ
筋交い(すじかい)は、建物の耐震性や強度を保つための構造部材です。
木造戸建のリノベーションは、筋交いや柱が抜けないために理想の動線が作れない、
開放感が得られないなど間取り変更の障壁となる場合があります。
しかし最近ではあえて筋交いを残し、現しデザインにするリノベーションも増えています。
筋交いとは
筋交いとは、建物の構造強度を高めるために、壁面や床面の対角線上(斜め方向)に差し込む
強度部材のこと。耐震性や構造耐力上に欠かせない部材です。
木造住宅では「筋交い」と呼ぶのが一般的ですが、鉄骨造などで鋼製の部材を使用している
場合は「ブレース」と呼ぶこともあります。
筋交いとリノベーション
施工例Ⅱ
構造部材の入った壁が閉塞感を生み出している場合は、筋交いや柱を残し面でそびえる壁は
撤去することで、建物の耐震性を損なうことなく開放的な空間にすることができます。
この場合残った筋交いや柱は、空間デザインに自然に取り組む工夫が必要です。
空間のテイストに合わせて塗装やクロスで仕上げたり、薄い木板を巻いたり、など古民家の
リノベーションなどでは、古い梁や柱をあえてそのまま現し仕上げとする場合もあります。
筋交いを空間に調和させるコツ
施工例Ⅲ
重要なのは全体との調和です。床・壁・建具等と色や素材を統一すると筋交いを空間に自然
に馴染ませることができます。
また、筋交いはスチール製のブレースに置き換え可能な場合もあります。木材の筋交いに比
べて細いため悪目立ちせず、うまく取り入れれば質感の違いをアクセントとしておしゃれに
活かすこともできます。
筋交いを活かしたリノベーション
▶筋交いを室内窓・間仕切り窓のデザインに取り込む
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間仕切り窓に見えているX字が筋交いです。
同じ黒色で筋交いを塗装し、間仕切り窓のデザインのように見せています。
▶筋交いに飾り棚

筋交いを利用して飾り棚を作ることで、見せる収納スペースがでます。
まとめ
構造的に抜くことができない筋交いについてご紹介しました。
ぜひ、リフォームをご検討の際には参考にしてみてください。
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