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家づくり情報における「これ一択」の落とし穴 │ 社長コラム

最近は、何か知りたいことがあるとYouTubeで検索するようになりました。様々な分野のプロが解決法を発信しており、私も趣味の庭木剪定ではよく参考にさせてもらっています。

ネット動画の「断定的な言葉」への違和感

職業柄、住まいに関する動画もチェックすることがあるのですが、それぞれの持論は大変勉強になる一方で、少し気になる点もあります。 それは、結論として「○○一択!」と強く断定する表現が多いことです。

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長年、住宅建築の現場に携わってきた私の経験から申し上げますと、30年前には「絶対に正解だ」と信じられていた常識でさえ、時が経てばそうでなくなるケースが多々あります。

誰にでも当てはまる「一択」は存在しない

家づくりにおいて、万人に共通するたった一つの正解が存在しにくいのは、以下のような理由があるからです。

1)住む人のライフスタイルや使い方が変化する
2)建材や設備の性能が、当時の想定とは異なっていた
3)時代の変化により、求められるトレンドが変わる
4)そもそも、お客様の潜在的なニーズを捉えきれていない

このように、計画時点での予想が外れてしまう要因は無数にあります。

「分かりやすさ」よりも大切なこと

視聴者側としては「手っ取り早く正解を知りたい」という心理があるため、YouTube等では分かりやすく言い切るスタイルが好まれるのでしょう。 しかし、その結論に飛びつく前に、「なぜその結論になるのか?」という前提条件や、あえて語られていない他の選択肢についても、一度立ち止まって考える必要があります。

新築やリフォームは、人生で何度も経験することのない大きな買い物です。 情報過多な時代だからこそ、ネット上の「一択」という言葉に流されず、ご自身のこれからの暮らし方を基準に、数十年先まで続く満足を見つけていただきたいと願っています。 私たちも、そのための最適解を一緒に考えさせていただきます。

 

-ORINAS MAGAZINE2025年12月号より-

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