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「人間の運命」を読み終えて。

 4月下旬に読み始めた「芹沢光治良」の「人間の運命」14巻を昨夜読み終えました。この本を最初に読んだのは45年前です。いつか読み返すこともあろうかと、幾度かの蔵書の整理でも残っていました。

 あまりに昔のこととて内容は覚えていませんでした。

 私たちの時代でも、今の時代でもそう変わらないかもしれませんが、中学、高校の歴史において近代から現代については、時間切れみたいな雰囲気で、授業がないままに終了してしまいました。

 でもこの年齢になると、少しわかったことがあります。つまり歴史が歴史として認識されるのには100年からの時間が必要なのだろうと。

 歴史は勝ったものの側から語られるものである、と「八重の桜」で有名なお城でそんな文字をみました。

 20歳そこそこの私が読んだ「人間の運命」、その時やっぱり考えさせられることはいっぱいあったはずです。戦争が終わって時間がそう経っていない時期で、子供の頃から「戦争体験」を聞くことは山ほどあったのでしたから。

 芹沢光治良氏が著者のことばとして

 私は貧困、業病と闘った。
 いろいろと職も変えた。
 日本の外でも生きた。
 そしてこの50年日本と世界の歴史の歩み
 の中で、喜び、悩み、苦しみ、さまざまな人間の生活を見た。

 この小説によって、私は人間の宿命を描くばかりでなく、
 私の世代の生きた証言を後に来る人々に残したいと
 希っている。

 と書いている。この中にある50年とは、今から60年も前からの50年です。

 読み終えて、私も我が国の戦前・戦中・戦後をこの作家をとおして生きたような気がしました。

 ほんのわずかな理解でしょうが。

 そして過去は確実に風化していっていると思ったのでした。

 もうすぐ戦争を知らない世代だけになってしまいます。

 少なくとも・・・・戦争を総括することなく来てしまった我が国であり・・・・・これが今の憲法改正問題に続いているのだと思えるのです。

 芹沢光治良氏がどうしても書き残しておかねばと書かれたものである。活字離れがすすんでいる今、もう古典と言われてしまうかもしれないが、戦争を知らない世代には、是非読んで欲しいと切に願うのです。

 そのためにだろうか、この本は布張りでパラフィンに包まれ、さらに外函もあって、40数年過ぎても凛としています。

 読み終えたら手元から離そうと思っていたけれど、若い人たちに回そうと思ったのでした。 
                                           依田 美恵子
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