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湿気対策には住まいの換気が一番大事!

みなさまこんにちは。内海建設の内海です。
梅雨に入り、ジメジメとした毎日が続きますね。
湿気対策には、実は室内の換気が一番重要です。
そこで今回は、住まいの換気について、日頃感じていることをお話しします。

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室内の空気が換気不足になると?

十分な換気が行われていないと、室内の空気は循環せずに澱みます。そうすると、室内の湿度や有害ないろいろな物質の濃度が上昇し、空気の質が悪化します。
いろいろな物質には、次のような種類があります。

① カビやダニ
家庭の湿度が高かったり、掃除をしっかりやっていなかったりすると、室内にカビやダニが繁殖する可能性があります。これらの微生物は空気中に浮遊するものもあり、アレルギーや呼吸器系の疾患を引き起こす原因となります。

② 花粉
季節によって、様々な植物から花粉が放出されます。これらの花粉が風によって室内に運ばれ、アレルギー反応を引き起こす原因となります。

③ PM2.5
PM2.5とは、大気中の微小な粒子状物質のことです。これらの微粒子は、人の呼吸器系に浸透し、健康問題を引き起こす可能性があると言われています。

④ 黄砂
中国大陸やモンゴルなどの乾燥した地域で発生する黄砂は、砂や微小な土の粒子、さらには化学物質や微生物などを含みます。黄砂が室内に入ると、室内の空気中に微小な粒子が浮遊し、室内の空気質を悪化させる可能性があります。これらの微粒子は、アレルギー反応や呼吸器の問題を引き起こす可能性があります。

その他
⑤ タバコの煙
⑥ ガスや燃料の燃焼  
⑦ 家庭用化学製品  など

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人が呼吸するだけでも部屋の空気は汚れます!

室内の空気は、上記のように外から侵入したり、ガスなどの燃焼や特定の物質によってもたらされたりするだけではありません。実は人が呼吸するだけでも、次のような要因によって空気が汚れます。

① 二酸化炭素(CO2)
人間が呼吸するとき、酸素を取り込んで二酸化炭素を排出します。密閉された室内では、人々の呼吸によってCO2の濃度が上昇することがあります。高濃度のCO2は、眠気や集中力の低下などの症状を引き起こす可能性があります。

② 湿度の上昇
人の呼吸によって放出される水蒸気は、室内の湿度を上昇させます。部屋の湿度が高まると、カビやダニが繁殖し、空気の質を悪化させる可能性があります。

人が咳やくしゃみをすると、微粒子や細菌が室内の空気中に放出されます。これらは空中に浮遊し、他の人に感染症を広げるリスクやアレルギー反応の原因となります。

このように、外的要因だけでなく、人が呼吸するだけで空気が汚れるのだと思うと、室内の「換気」がいかに重要かわかりますね。

さらに、最近は高気密・高断熱の家が多いので、ますます住まいの換気が重要視されてきました。昔の木造の家は隙間だらけだったので自然に換気ができていた部分もありましたが、今はそうはいかないので、しっかりと換気対策を行う必要があります。

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効果的な換気方法とは?

住まいの換気の必要性は、建築基準法でも定められ、室内の空気が1時間に0.5回、つまり2時間に1回は丸ごと入れ替わらなければならないという決まりがあります。

換気をする事が建築基準法に定められ、厳しくなった理由は、今から20年以上前に社会問題となった「シックハウス症候群」です。
昔は建材やクロス、ベニアなどにホルムアルデヒドが含まれていて、それがアレルギー症状の原因となることが解明され、問題になりました。
昔は、新築工事で押し入れなどにベニヤ板を貼る際、目がチカチカしたものですが、思えばあれもシックハウス症候群の一種だったと思います。このように、以前はホルムアルデヒドの恐ろしさが社会的に認知されていなかったため、室内で有害物質が発生しているにも関わらず、換気もろくに行われず、それがシックハウス症候群の原因となったのです。
しかし現在では、建築基準法で定められた通り、新築でもリフォームでもしっかりと換気対策が行われるようになりました。

【換気の種類】
住まいの換気には、種類がいろいろありますが、大きく分けると「自然換気」と「強制換気」の2種類に分かれます。

① 自然換気
自然換気とは、風や気圧の力を利用して自然に換気を行うことで、次のような方法があります。

・自然通風
窓やドアを開けたり、通気口から風を室内に取り込み、汚れた空気を外に排出します

② 強制換気
強制換気は、機械を使用して換気を行う方法です。第一種・二種・三種と3種類ありますが、一般住宅に使われるのは、第一種と第三種換気です。

・第一種換気
給気と排気の両方を機械換気で行い、強制的に換気をします。そのため、換気を管理する上では最も安定していますが、第三種よりも確かな計算と設備が複雑になるため、費用がかかります。

・第三種換気
排気を強制的に機械で行い、給気は開口部から自然に行います。第一種換気よりもイニシャルコスト、ランニングコストともに抑えることができ、一般住宅では最もポピュラーな換気方式です。

「第三種換気」は、例えばトイレの換気扇で空気を排気し、他の部屋からも給気口から新鮮な空気を入れて家全体の換気をする方法です。花粉やPM2.5 、黄砂などを防ぐフィルターも付いていますが、冬や夏は給気口から冷たい・熱い空気が入ってきてしまうのがネックです。

それを防ぐには、外の空気を室内に近い温度にして室内に放出する「熱交換型換気システム」といわれる換気扇を使ってみるのもいいかと思います。

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住まいの冬の湿気にも換気が重要!

例えば、冬に開放型の石油ストーブを使って、就寝前に切ると、室内の温度が下がって空気中の水蒸気が冷たいガラスに付着して結露が生じます。しかし、室内がしっかり換気されていれば、水蒸気をある程度は外に出してくれるので結露がしにくくなり、カビやダニの発生も抑えられます。

寝室の湿気に注意!

さらに、冒頭でも述べましたが、人が呼吸すると二酸化炭素を放出するため、室内の空気が汚れてしまいます。例えば6畳の寝室に子ども2人を含む家族4人で寝るとすると、二酸化炭素だけでなく水蒸気もかなりの量となり、それだけで結露の原因となります。ですから、主寝室の換気も重要です。

空気の流れをイメージすることで湿気を退治できる!

湿気は、室内の換気を上手に行うことで退治できます。そのコツは、空気は圧力が高い方から低い方へ流れるという作用を利用して、湿気が生じる場所の圧力を低くし、風乾燥している空気が入り込みやすくすることです。

例えば、お風呂の湯気を換気扇で外に出すときは、外に面している窓を閉めて、浴室内の換気扇で湿気のある空気を吸うと、浴室内の圧力は低くなります。そうすると脱衣室の乾いた空気が入口の建具の給気する隙間から浴室に流れていくので、湿気を含んだ空気がどんどん外へ出ていくことになります。

ところが、地震対策として浴槽にお湯を貯めておいたり、換気のために浴室の外部に面した窓を夜間に開けておいたりすると、換気の効果は半減します。窓を開けると換気がよくなると思いがちですが、窓の外の風が入ってくるので、風圧でかえって浴室内の空気厚が高くなり、湿気をはらんだ空気が脱衣室に逆流するので、脱衣室内に湿気がこもってしまいます。
つまり、浴室は換気扇で換気を行い、可動中は窓は開けない方が効果的なのです!

できれば換気扇を24時間かけておきましょう。空気が乾いたと思って換気扇を止めると、換気扇のダクトの中の水分が残っていてダクト内にカビが生じます。

水回り以外の室内の換気については、気候のいいときには窓を開けて換気したり、1階の窓を開けて2階の窓から風が流れるようにしたりすると、家中の空気が循環します。

とはいえ、春は花粉や黄砂が気になるし、夏は外気が暑いので窓を開けると逆に暑いし、冬は暖房しているので窓は開けられないしで、最近は住まいの窓を開ける機会が少なくなってきました。
これからは、住宅も科学する時代。自分たちの暮らしに合った換気方法を選ぶことが必要だと思います。

文:1級建築士 内海 明

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