みなさん、こんにちは。
さて前回までは、お土地探しの勘違いについてお話してきました。
その中にもありました、
「南向きの土地が一番いい!」の勘違い、
今回はここに絞って、再度お伝えしたいと思います。
とは言っても、
南道路の土地は日当たりが良さそうに見えるし、
実際、抜群に太陽の日が良く当たるので、
とっても明るくて気持いい家が建てられそうな気がします。
また、洗濯物もよく乾きそうな気がするし、
布団を干すにしても最高な土地のように感じます。
それゆえ、土地を購入して家を建てる多くの方が、
南向きの土地を探そうとしてしまうのですが、
果たして、南向きの土地はどれほど万能な土地なのでしょうか?
もちろん、
どのような土地であっても
その土地をいかすも殺すも設計次第なので、
南道路の土地の良し悪しも
結局は設計次第ということにはなるのですが、
私個人的には選ぶ必要は全くないと思っています。
では、その理由について、
3つに分けてお伝えしていきたいと思います。
★その1:土地代が高過ぎるから
みんながこぞって選ぼうとするということは、
イコール価格設定が高くなるということでもあります。
実際、同じ分譲地でも南道路とそうじゃない土地であれば、
少なくとも2〜3万円、エリアや大きさによっては、
5~10万円近く変わったりもあります。
総額で最低でも100万円は違ってくるし、
土地の大きさやエリアによっては、
200万円以上違ってくることもあります。
同じ立地条件であるにもかかわらずです。
また、値引き交渉も基本的には通りにくいです。
値引きしてまで売らなくても、
その土地を買いたい人が他にも山ほどいるわけですからね。
そして、その結果、
高いお金を払って土地を購入せざるを得なくなり、
家に掛けられる予算がグンと減るか、
あるいは、住宅ローン返済にしわ寄せがやってくることになります。
★その2:住みにくい家をつくってしまいやすいから
南道路の一番の良さは日当たりが良いところです。
となると、その良さを活かした設計をしようとします。
そして、南に大きな窓を作れるだけ作ります。
その結果、リビングも和室も寝室も子供部屋も、
全てが外から丸見えの家になってしまいます。
ですが、これでは非常に暮らしにくいので、
これらの窓全てにカーテンをつけるようになります。
そして、基本的に四六時中そのカーテンを
閉めっぱなしにしてしまいます。
また、窓から射し込んでくる直射日光が暑すぎるがゆえに、
シャッターを閉めっぱなしにしてしまっている家も
たくさんあります。
となれば、せっかくの日当たりを
完全に殺してしまうことになりますし、
同時に風通しまで完全に殺してしまうことになります。
さらに、ベランダを南向きで作ってしまうと、
洗濯物が丸見えになってしまいます。
となると、生活感満載の家になってしますし、
家族構成がみんなに丸分かりになってしまいます。
つまり、デザイン性と防犯性も悪くなる可能性があるのです。
★その3:土地以外のコストも高くなりやすいから
先程お伝えさせていただいたように、
南道路の土地は周囲から丸見えになりやすいがゆえに、
プライバシーを保つために、
カーテンをたくさん設置しなくてはいけなくなったり、
また、日当たりが良すぎるがゆえに、
暑すぎる直射日光を避けるために、
シャッターをつけなくてはいけなくなったりするため、
掛けなくていいようなコストが余分に掛かりやすくなります。
また、防犯性をアップさせるためと、家の外観をよりよくするために、
境界のフェンスやら、植木やら、目隠しやら、
庭に装飾をたくさん施そうとしてしまい、
驚くほど高額なコストを
お庭の工事に掛けなくてはいけなくなってしまいます。
その結果、土地代が高くなるだけじゃなく、
家や庭代までも高くなってしまうという現実が待っています。
そして、そのしわ寄せが
住宅ローン返済にやってくるだけじゃなく、
老後の生活にまで影響してくることになってしまいます。
というような状況を招きやすいことから、
弊社では、土地探しの際に、南道路の土地に固執しないよう
ご説明させていただいているんですよね。
もちろん、南向きが絶対ダメと言っている訳ではなく、
その特徴やコスト面も踏まえてご判断頂ければと思っております。
冒頭でもお伝えしましたが、一見良さそうに見える土地も、
逆に一見良くなさそうに見える土地も、
活かすも殺すも100%設計次第です。
ですから、『木を見て森を見ず』ではありませんが、
土地だけを単体で考えるのではなく、
また、家だけを単体で考えるのではなく、
さらには、庭だけを単体で考えるではなく、
それらすべてをしっかり絡めて
考えるようにしていただければと思います。
老後のことまで考えて、
出来る限り無駄を省き、
最大限に住みやすい住まいづくりをすることが、
これからの時代は必要不可欠です。
賢く家づくりをするとしないでは、
初期コスト、金利、将来のリフォーム費用まで含めると、
どうれだけの差が生まれるのでしょうか。
それでは、また!
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