「今のお風呂はまだ使えるけれど、シャワーだけ新しくしたい」
そんなとき、選択肢の一つになるのがLIXILのボディハグシャワーです。
左右のアームから身体の広い範囲にお湯を届ける仕組みで、一般的なハンドシャワーとは異なる浴び心地が特徴です。
では、今使っているユニットバスにも後付けできるのでしょうか。
結論からいうと、既存の浴室でも条件が合えば後付けを検討できます。ただし、浴室の広さやメーカーだけで判断できるものではありません。
壁の構造、現在の水栓、シャワーの水圧と流量、給湯設備など、確認したい項目がいくつかあります。
今回は、浴室全体を交換せずにボディハグシャワーを取り入れたい方に向けて、事前に知っておきたい判断の考え方を整理します。
壁材や給湯器との適合条件など、より詳しい内容は元記事でも紹介しています。
https://lrs.senseproject.jp/?p=3889
ボディハグシャワーの後付けは浴室の種類だけでは決まらない
「LIXILのユニットバスでなければ取り付けられないのでは?」
「タイル張りの古い浴室でも使える?」
後付けを検討するとき、最初に気になる部分かもしれません。
ボディハグシャワーは、条件が合えば既存のシステムバスだけでなく、在来浴室でも設置を検討できます。
在来浴室とは、現場で防水工事を行い、タイルなどで壁や床を仕上げた浴室のことです。
ただし、どちらの浴室でも必ず取り付けられるわけではありません。
例えば、同じような広さの浴室でも、水栓が設置されている位置や周辺設備の配置によって条件が変わります。
壁に十分なスペースがあっても、鏡や手すり、収納棚などがアームの動きを妨げる場合があります。
そのため、浴室のメーカー名や築年数だけで後付けの可否を判断しないことが大切です。
ハンドシャワーとの違いはお湯の当たり方
一般的なハンドシャワーは、手でシャワーヘッドの向きを変えながら、身体の洗いたい部分へお湯を届けます。
一方、LIXILのボディハグシャワーは、左右の可動アームと複数のノズルから、身体の広い範囲へ同時にお湯を届ける構造です。
首や肩、胴体、足元などへの水流を調整できるため、ハンドシャワーとは異なるシャワー浴ができます。
立った姿勢だけでなく、座った姿勢でも使えることも特徴の一つです。
ただし、誰が使っても同じ浴び心地になるわけではありません。
身長や肩幅、椅子の高さ、身体とアームの距離によって、お湯が当たる位置は変わります。
家族で共用する場合には、アームの調整がしやすいか、無理のない姿勢で水栓を操作できるかも確認しておきたいところです。
製品の特徴が自分たちの使い方に合っているか。後付けできるかどうかとは別に考えておきたい判断材料です。
浴室の壁は見た目がきれいでも確認が必要
後付け工事で見落としやすいのが、浴室の壁です。
ユニットバスの壁パネルには、鋼板を使用したものや樹脂系のものなど、異なる仕様があります。
また、在来浴室ではタイルの表面がきれいでも、内部の下地が傷んでいる可能性があります。
ボディハグシャワーは壁に取り付ける設備なので、取り付け部分を適切に固定できるか、必要な防水処理ができるかという確認が欠かせません。
「壁に磁石が付くから大丈夫」という判断もできません。
磁石が付くことと、機器を安全に固定できることは別の話だからです。
ホーロー壁など、壁材によって施工上の制約が生じる場合もあります。
壁の材質が分からない場合は、浴室のメーカー名や品番から仕様を調べ、専門業者に確認してもらうと判断を進めやすくなります。
今のシャワー水栓をそのまま使えるとは限らない
壁の条件と併せて確認したいのが、現在使用している水栓です。
ボディハグシャワーは、既存の水栓を利用できる場合もありますが、水栓の種類によっては交換が必要になります。
例えば、サーモスタット式の水栓かどうか、シャワーホースを取り外せる構造かどうかなどが確認項目になります。
サーモスタット式とは、設定した温度のお湯を出すための温度調節機能を備えた水栓のことです。
また、シャワーヘッド側にお湯を一時的に止めるスイッチが付いている場合にも注意が必要です。
現在の水栓が適合しなくても、交換によって後付けできる可能性はあります。
ただし、水栓を交換すれば必ず取り付けられるということではありません。
壁面や配管、給水条件なども含めて判断する必要があります。
シャワーの勢いが強くても流量が十分とは限らない
「今のシャワーは勢いよく出ているから、水圧は問題ないはず」
そう考えたくなるかもしれません。
しかし、後付けを検討する際には、水圧と流量を分けて考える必要があります。
水圧は、水を押し出す力のことです。
一方、流量は一定時間に流れる水の量を意味します。
節水型シャワーヘッドなどでは、少ない流量でも勢いを感じることがあります。そのため、シャワーの見た目や肌に当たる感覚だけでは、必要な湯量が確保できているか判断できません。
ボディハグシャワーは複数のノズルからお湯を出す構造です。
流量が不足すると、期待した範囲までお湯が届かなかったり、水流が弱く感じられたりする可能性があります。
後付け前には、メーカーの設置条件に照らして、必要な流量を確保できるか確認してもらいましょう。
給湯器やエコキュートとの組み合わせも関係する
浴室の水栓だけでなく、お湯を作る設備も確認対象です。
ガス給湯器の場合、給湯能力を示す「号数」が判断材料になります。
ただし、号数が大きければ、必ずボディハグシャワーに適した湯量を確保できるとは限りません。
給湯配管の状況や、台所などで同時にお湯を使うかどうかによっても、シャワーの湯量や温度が変わる場合があります。
エコキュートの場合も同様です。
給湯方式や給湯圧力に違いがあるため、高圧タイプという名称だけで設置可能と判断することはできません。
普段からシャワー使用中に台所でお湯を使うと勢いが弱くなる場合には、その症状も専門業者に伝えておきたいところです。
給湯器やエコキュートのメーカー名、品番を確認しておくと、設備の仕様を調べる手掛かりになります。
取り付けられることと使いやすいことは別
後付けの可否ばかりに目を向けていると、設置後の使い勝手を見落としてしまうことがあります。
例えば、家族の身長差が大きい場合。
一人に合わせたアームの角度が、別の家族にとっても使いやすいとは限りません。
座ってシャワーを浴びたい場合は、椅子の高さだけでなく、浴室内での座る位置や水栓までの距離も関係します。
さらに、日常のお手入れも考えておきたい部分です。
複数のノズルがあるため、水あかや石けんかすの付着に注意が必要になります。
使用後に本体内部の残水が排出される仕組みもあるので、通常の残水排出と不具合による水漏れの違いを知っておくと安心です。
導入前に展示機などを確認できる機会があれば、アームの操作性や自分に合った使用姿勢も確かめたいところです。
相談前に浴室の写真と設備品番を整理する
専門業者へ相談するとき、最初から浴室の詳しい構造を把握している必要はありません。
まずは、目で見て分かる情報を整理することから始められます。
例えば、次のような情報です。
・浴室全体が分かる写真
・水栓やシャワー周辺の写真
・鏡や収納棚、手すりの配置
・浴室のメーカー名と品番
・給湯器やエコキュートの品番
・現在のシャワーで気になっている症状
写真は、水栓の正面だけでなく、周囲の設備や浴槽との位置関係が分かるものも役立ちます。
浴室の図面や設備の取扱説明書が残っていれば、併せて確認しておきましょう。
ただし、写真や品番だけで分からない部分もあります。
例えば、壁の内部構造、固定部分の状態、実際に供給される水量などです。
LIXILオンラインショップ経由の後付け工事では、専門スタッフによる現地調査で最終的な設置可否を判断します。
事前に情報を整理しておけば、現地で何を確認する必要があるかも伝わりやすくなります。
また、依頼する施工業者には、既存設備の撤去や周辺部材の補修、施工後の保証内容についても確認しておくと、工事範囲の認識を合わせやすくなります。
まとめ
LIXILのボディハグシャワーは、条件が合えば既存の浴室にも後付けを検討できます。
ただし、浴室が広いことや、現在のシャワーに勢いがあることだけで、設置可能とは判断できません。
壁材と固定部分の構造、既存水栓との適合性、水圧と流量、給湯設備の能力など、複数の条件が関係します。
また、家族の体格や使用姿勢、お手入れのしやすさも、取り入れる前に考えておきたい内容です。
まずは浴室の写真と設備品番を整理し、専門業者に相談することから始めてみてはいかがでしょうか。
設置できるかどうかだけでなく、現在の浴室や暮らし方に適しているかを確認することが、後悔しにくい浴室リフォームにつながります。
元記事では、壁材や水栓の適合条件、水圧と流量、ガス給湯器やエコキュートとの組み合わせ、現地調査で確認する内容まで、より具体的に整理しています。
後付けをご検討中の方は、こちらも参考にしてください。
https://lrs.senseproject.jp/?p=3889
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