新築住宅を建てるとき、キッチンやお風呂、トイレなどの基本的な設備だけでなく、さまざまな「便利な住宅設備」を検討することになります。
食洗機、浴室乾燥機、床暖房、電動シャッター、タッチレス水栓......。
住宅設備は年々便利になっていますが、すべてを採用すれば「暮らしやすい家」になるとは限りません。
実際には、
「付けたけれど、あまり使っていない」
「最初は便利だと思ったけれど、メンテナンスが大変」
「なくてもよかったかもしれない」
と感じるケースもあります。
そこで今回は、住宅のプロが家づくりを考えるときに「本当に必要か?」を一度考えてほしい住宅設備を5つ紹介します。
もちろん、設備そのものが悪いわけではありません。
大切なのは「自分たちの暮らしに必要かどうか」を考えることです。
1.浴室テレビ
お風呂に入りながらテレビを見られる浴室テレビ。
「毎日のバスタイムを楽しみたい」という方には魅力的な設備です。
一方で、スマートフォンやタブレットなどで動画を見る人が増えた現在では、「浴室テレビをほとんど使わなかった」というケースもあります。
また、住宅設備は故障した場合に修理や交換が必要です。
新築時は数万円、数十万円の差に見えても、住宅ローンや長期的なメンテナンスまで考えると、設備を一つひとつ吟味することが大切です。
「毎日使うのか?」
この質問に答えられない設備は、一度立ち止まって考えてみましょう。
2.床暖房
冬の足元を暖めてくれる床暖房。
特に「足元が冷えるのが苦手」という方には非常に魅力的です。
ただし、床暖房には初期費用だけでなく、ランニングコストやメンテナンスについても考える必要があります。
住宅の断熱性能が十分でない状態で「暖房設備を増やす」だけでは、根本的な寒さ対策にならない場合があります。
家づくりで冬の快適性を考えるなら、
暖房設備
+
断熱性能
+
窓の性能
をセットで考えることが重要です。
「床暖房を付けるかどうか」の前に、「そもそも暖房を効率よく使える家になっているか?」を確認してみましょう。
3.大型の浴室乾燥機
浴室乾燥機は、雨の日や花粉の季節に洗濯物を乾かせる便利な設備です。
ただし、家族構成や洗濯物の量によっては、使用頻度がそれほど高くない場合もあります。
「室内干しスペースを確保できる」
「乾燥機付き洗濯機を使用している」
という家庭であれば、浴室乾燥機をどの程度使うのかを事前に考えておくことが大切です。
逆に、共働き家庭や室内干しが多い家庭では非常に役立つ設備になる可能性があります。
つまり、**「不要な設備」ではなく「家庭によって必要性が大きく変わる設備」**と考えたほうがよいでしょう。
4.過剰な自動化設備
タッチレス水栓、自動開閉の便座、自動照明、電動シャッターなど、住宅にはさまざまな「自動化設備」があります。
便利な一方で、機械やセンサーが増えれば、その分だけ故障や交換の可能性も増えます。
「便利だから全部付ける」のではなく、
毎日使う場所なのか?
故障したときに困るのか?
手動でも問題ないのか?
という視点で判断しましょう。
特に、家族全員が使う設備については、操作方法が複雑になりすぎないことも重要です。
5.使う場所を考えていない「たくさんのコンセント」
住宅設備とは少し違いますが、新築時によくある失敗が「コンセントの数は増やしたのに、欲しい場所にない」というケースです。
コンセントは多ければよいわけではありません。
重要なのは、
「どこで、何を使うか」
です。
例えば、
-
掃除機を使う場所
-
スマートフォンを充電する場所
-
ダイニングテーブル
-
キッチン家電
-
テレビ周辺
-
パソコンスペース
-
将来使う可能性がある場所
など、実際の生活をイメージして配置します。
「なくてもいい設備」と「付けたほうがいい設備」は人によって違う
ここまで5つ紹介しましたが、勘違いしてはいけないのは、
「これらの設備は付けないほうがいい」
という意味ではありません。
例えば床暖房も、浴室乾燥機も、生活スタイルによっては非常に便利です。
住宅設備選びで重要なのは、
「人気だから付ける」
「営業担当にすすめられたから付ける」
ではなく、
「自分たちの生活に必要なのか?」
を考えることです。
住宅設備より先に考えたい「家そのものの性能」
新築住宅を建てるとき、設備のグレードに目が行きがちです。
しかし、住宅会社としておすすめしたいのは、設備だけではなく、
-
断熱性能
-
気密性能
-
窓の性能
-
耐震性能
-
家事動線
-
収納計画
-
メンテナンス性
など、後から簡単に変更しにくい部分を優先することです。
設備は後から買い替えたり追加したりできるものもあります。
一方、住宅の断熱性能や間取りは、完成後に大きく変更するのが難しい部分です。
だからこそ、家づくりでは「何を付けるか」だけでなく、「何にお金をかけるか」という優先順位が重要になります。
後悔しない住宅設備選びのポイント
最後に、住宅設備を選ぶときのチェックポイントをまとめます。
□ 毎日使う設備か?
□ 家族全員が使うか?
□ なくなった場合に困るか?
□ 故障した場合の修理費用は?
□ 10年後も使っていると思うか?
□ 他の設備で代用できないか?
□ その設備より優先したいものはないか?
この7つを考えるだけでも、「なんとなく付けたけれど使わなかった」という後悔を減らせます。
まとめ
住宅設備は、暮らしを便利で快適にしてくれる大切なものです。
しかし、設備を増やすことが、そのまま「良い家」につながるわけではありません。
家族の暮らし方に合った設備を選ぶこと。
そして、
設備だけではなく、断熱・耐震・間取り・動線など、住宅そのものの性能にも目を向けること。
この2つが、後悔しない家づくりのポイントです。
「何を付ければいいのか分からない」
「予算の中でどこを優先すべき?」
そんな場合は、住宅会社に相談しながら一つずつ整理してみるのがおすすめです。
家族構成や生活スタイルによって、必要な住宅設備は変わります。
あなたの暮らしに本当に必要な設備を、一緒に考えてみませんか?
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